IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長が、3日に行われた総会のあと、北京に入って初めてとなる記者会見を行いました。会見では、中国の前の副首相から性的関係を迫られたことをSNS上で告白したとされる女子テニスの彭帥選手についての質問が相次ぎました。

IOCのバッハ会長は3日、北京市内の会議場で行われた総会のあと、北京に到着してから初めてとなる記者会見を行いました。



この中では、中国の前の副首相に性的関係を迫られたことなどをSNS上で告白したとされる女子プロテニスの彭帥選手とバッハ会長が北京大会の期間中に会う約束をしたとしていることについて質問が相次ぎました。



バッハ会長は、彭選手の身体的な安全に関する情報を持ち合わせているかどうかなどを問われると「これまでのテレビ電話で彼女が北京にいて自由に移動することができ、家族や友人と時間を過ごしていると聞いたが、実際に対面することで彼女が元気かどうかが初めて明らかになる。手続きが整ったらバブルの中で会うことになっているので、彼女の話を直接聞き、望むことをしたい」と話しました。



このほか、北京オリンピック4日開幕するのを前に新型コロナの検査で陽性となって隔離されているアスリートがいることについて問われると「自分自身も現役時代にオリンピックにけがで出られなくなるかもしれない経験をし、何年もかけて目指してきた夢が破壊されるかもしれないというつらい心情はよくわかる」としたうえで「隔離されている人はいるが、多くのアスリートからは、大会の実現に感謝する声が寄せられている。新型コロナの影響がある中でも何とか一堂に会した開催がみんなの努力によって出来るということを世界に示している」と述べて、感染拡大防止策への理解を求めました。