通常国会の審議日程をめぐり、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談し、自民党は今月29日に政治とカネの問題をテーマに集中審議を行ったあと、翌30日に岸田総理大臣の施政方針演説など政府4演説を行うことを提案しました。

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、立憲民主党は今月26日に召集される通常国会で岸田総理大臣の施政方針演説など政府4演説の前に、政治とカネの問題をテーマに予算委員会で集中審議を行うよう求めていました。

このため、自民党の浜田国会対策委員長と立憲民主党の安住国会対策委員長が17日、国会内で会談し、審議日程を協議しました。

この中で、浜田氏は、召集日の26日に開会式を開き、翌週の29日に予算委員会の集中審議を行ったあと、翌30日に政府4演説、31日から来月2日にかけて衆参両院の本会議で各党の代表質問を行うことを提案しました。

そして、来月5日から衆議院予算委員会で新年度予算案の実質的な審議に入りたいという意向を伝えました。

これに対し、安住氏は持ち帰って検討する考えを示しました。

総理大臣の施政方針演説など政府4演説は国会の召集日に行うのが通例で、自民党が提案した日程で与野党が合意すれば、通常国会は冒頭から異例の展開となります。

自民 御法川氏「政治改革しっかりやらなくてはならない」

自民党の御法川国会対策委員長代理は、記者団に対し「パッケージで日程を提案したのに対し『野党側で協議させてもらう』という話だった」と述べました。

そのうえで、通常国会で焦点となる政治改革について「まだ具体的な全体像はないが、しっかりやらなくてはならないという認識は与野党が持っているだろう」と述べました。

立民 安住国対委員長「前向きに評価」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「ほかの野党と相談するが、前向きに評価してよく、この日程でいきたい。『裏金国会』がスタートする。政治とカネの問題は岸田総理大臣が自民党総裁として事実関係をつまびらかにする責任がある。派閥の裏金について何人くらいの議員がどう関与していたのか、報告してもらいたい。答弁を拒否したら、その先の審議日程がおかしくなる」と述べました。

また、安倍派幹部らの説明責任について「疑念を持たれている以上、自分で説明したいという人は、ぜひ国会の政治倫理審査会で発言してもらいたい」と述べました。