ことしの春闘で労使の交渉が本格化する中、労働団体の連合が賃上げを求めるデモを都内で行いました。

連合はことしの春闘で定期昇給分をあわせて5%以上と、およそ30年ぶりの高い水準となった去年を上回る賃上げを求める方針です。

デモには全国の労働組合の組合員などおよそ2000人が参加し、千代田区の日比谷公園で開かれた出発式では芳野会長が「ことしの春闘は、経済も賃金も物価も安定的に上昇する経済社会へとステージを変えることができるのかの正念場だ。賃上げ実現に向けた機運をさらに高めて参りましょう」と呼びかけました。

そして、参加者たちはプラカードを持って行進を始め、「みんなで賃上げ」や「ステージを変えよう」などと声を上げながら1.8キロにわたって行進しました。

また、ことしの春闘で焦点となっている価格転嫁を進めることなどもアピールしていました。

デモに参加した茨城県の労働組合の20代の男性は「ガソリン代などが高騰していて生活も苦しくなってきているので賃上げできるよう交渉を頑張っていきたいです」と話していました。

また、化学やエネルギー産業の労働組合で作る団体の事務局長の男性は「ことしは中小企業まで賃上げができるかが大切ですが、去年以上に機運は高まっていますし、実現していきたいです」と話していました。

春闘は3月、集中回答日を迎えます。