オミクロン株の感染が広がる中、今後、自宅で療養する人が増えた場合に備えて在宅で酸素吸入ができる「酸素濃縮装置」を確保する動きが出ていてメーカーが準備を進めています。

「酸素濃縮装置」は周囲の空気を取り込んで酸素を濃縮し、患者が鼻や口から吸入するもので医師の指示のもと在宅療養などで使用されます。



装置を製造する医療機器メーカーによりますと、今後、オミクロン株の感染が広がり自宅療養者が増える事態に備えて装置を確保する動きが出ていて、5日、関東の自治体から数百台のリースを依頼されたということです。



工場ではラインをすべて稼働させて装置の製造を進めていて、メンテナンスを終えた装置が並べられ、各地の保健所などに配送する準備が進められていました。



去年夏の第5波では自宅療養者が急増して酸素濃縮装置の不足が懸念され、メーカーが装置の増産に乗り出すなど対応に追われました。



医療機器メーカーの医療事業部長、小林靖司さんは「海外の状況を見て自治体の担当者も私たちも危機感を強めている。自宅療養者がもし増えた場合でも必要とする患者に酸素を届けられるように確実に供給できる体制をとっていきたい」と話していました。