アメリカが前のトランプ政権のときから日本の鉄鋼とアルミニウムに高い関税を上乗せしている輸入制限措置をめぐり、アメリカ政府は鉄鋼については一部を免除するとの方針を日本側に伝えてきたことが分かりました。


ただ、アルミニウムは上乗せ関税を継続するとしています。

アメリカは、2018年、前のトランプ政権のときに中国からの輸入品を念頭に安全保障上の脅威だとして▼鉄鋼に25%、▼アルミニウムに10%の高い関税を上乗せする輸入制限措置をとりました。



今もこの措置は継続され日本からの製品も対象になっています。



これについて、日本側は問題を早期に解決するよう強く求めてきました。



関係者によりますとアメリカ政府はこの輸入制限措置をめぐり、鉄鋼については一部を免除するとの方針を日本側に伝えてきたことが分かりました。



日本からアメリカへの一定数量の輸入分まで関税を上乗せしない「関税割当」制度を導入する方向です。



一方、アルミニウムは上乗せ関税を継続するとしています。



日本としては双方の上乗せ関税を撤廃するよう求めていくことにしています。



アメリカは同じように輸入制限措置をかけたEU=ヨーロッパ連合に対しては1月から鉄鋼とアルミニウム双方の上乗せ関税を一部免除する対応をとっています。