ドイツでは、新しい首相に中道左派の社会民主党のオラフ・ショルツ氏が就任して新政権が発足し、16年にわたって国を率いてきたメルケル氏は退任しました。

ドイツの連邦議会は8日、新しい首相を選ぶ投票を行い、中道左派の社会民主党のオラフ・ショルツ氏が選出されて首相に就任し、新政権が発足しました。

ショルツ新首相は63歳。

北部のハンブルクで市長を務めたあと、2018年からはメルケル政権で財務相と副首相を兼任していました。

新政権を担うのは、社会民主党と、環境政策を前面に掲げる緑の党、それに市場経済を重視する自由民主党の3党で、外相には緑の党のベアボック党首が就任したほか、国防相などにも女性が就任し、ショルツ氏を除いて、閣僚は男女同数となりました。

4期16年にわたってドイツを率いてきたメルケル氏は退任にあたって「首相としての仕事での幸運と成功を心から祈る」とショルツ氏にエールを送りました。

ショルツ氏はメルケル氏に花束を手渡したあと「新たな任務を楽しみにしている。この国にとってよい出発となるよう全力を尽くす」と述べました。

ショルツ首相率いる新政権は、新型コロナウイルスの感染拡大への対応を急ぐとともに、気候変動対策や格差の是正などの課題に取り組む方針です。