イスラム教徒が日中の飲食を断つ断食月、ラマダンが13日、中東など多くの国で初日を迎えました。ことしも新型コロナウイルスの感染予防として、日没後の食事の集いに制限が設けられるなど、多くの国が対策を迫られています。

ラマダンは、およそ1か月間にわたって日中の飲食を断つことで知られるイスラム教の重要な宗教行事で、中東などの多くの国で13日から始まりました。

期間中は、日没後に家族や友人などが自宅や飲食店に集まり、大勢で食事を楽しむのが一般的ですが、ことしも、感染予防のため友人などを自宅に招待することが禁止されるなど、各国でさまざまな制限が設けられています。

このうち、UAE=アラブ首長国連邦の北部アジュマンにあるレストランでは、地元警察の指示で座席の数を半分に減らし、同じテーブルに座る人数を4人に制限して、食事を提供することにしました。

現地時間の午後7時前に日没を知らせる放送が流れると、訪れた客がいっせいに食事を始め、日中ののどの渇きや空腹を満たしていました。

男性客は、「大勢で食事するのが好きでしたが、ことしはしかたがなく、できる範囲で楽しみたいと思います」と話していました。

ラマダンの期間中、各国では、モスクでの礼拝を禁止したり、時間を制限したりする措置なども取られていて、感染拡大への警戒を強めています。