イギリスの日用品大手、「ユニリーバ」は、美容クリームなどのパッケージと広告から「標準」ということばをなくす方針を発表しました。グローバル企業を中心に、肌の色や髪の性質など外見の多様性を尊重し、製品名を見直す動きが広がっています。

「ユニリーバ」の発表によりますと、世界各国で展開している美容クリームやシャンプーなどのすべてのブランドの製品を対象に、今後、パッケージや広告から「標準」ということばをなくすということです。

また、広告で使われる写真などでモデルの肌の色の修正も行わないとしています。

さらにこの会社では今回の見直しに合わせて、化粧品など美容製品に対する見方についてイギリスやアメリカ、それにインドなど9か国で1万人を対象に調査を行ったところ、全体のおよそ60%が「標準」ということばによって、外見の理想を押しつけられていると感じると答えたということです。

会社では「差別をなくしより広く美しさの定義を形づくることに取り組んでいく」とコメントしています。

こうした製品名の見直しをめぐっては、フランスの化粧品大手、「ロレアル」なども「美白」といった表現を使わないことを表明していて、グローバル企業を中心に肌の色や髪の性質などの外見の多様性を尊重し、製品名を見直す動きが広がっています。