香港で反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法に違反したとして起訴された民主派の議員ら47人の初めての裁判は、全員が保釈を求めて訴えを続け、3日目となった3日も審理が終わらず、4日、異例の4日目を迎えることになりました。

国家政権の転覆をねらったとして香港国家安全維持法に違反した罪で起訴された区議会議員や立法会の前議員ら47人に対する裁判は今月1日から連日夜遅くまで断続的に続いています。

裁判の中で検察側は被告を罪に問うための証拠が十分にそろっておらず、47人を勾留したまま、さらに捜査する時間が必要だと主張しています。

これに対し47人全員が保釈を求めていて、3日目の3日は一部の議員らがこれまでの政治活動や家族の状況などを説明し、保釈を認めるよう訴えました。

中には涙ながらに訴える被告もいて、別室のテレビモニターで傍聴していた支持者や記者たちからは、時折すすり泣く声も聞こえました。

裁判は4日、異例の4日目を迎えることになりますが、裁判所周辺には連日大勢の市民が集まり未明まで被告たちに声援を送っています。

香港をめぐっては5日から北京で始まる全人代=全国人民代表大会で選挙制度の変更について議論されると見られ、ことし9月に行われる予定の立法会議員選挙を前に選挙で民主派を排除するしくみ作りが加速すると予想されています。