ウクライナ情勢を巡り、ロシアのプーチン大統領は、2月、フランスとドイツの首脳をそれぞれモスクワに招き、会談することになりました。


安全保障の問題でアメリカとの立場の隔たりが埋まらない中、ヨーロッパ各国の首脳と対話を進めることで欧米の結束の乱れも図り、交渉を有利に進めたい思惑もあるとみられます。

ロシア大統領府によりますとロシアのプーチン大統領は、来週7日、フランスのマクロン大統領をモスクワに招いて首脳会談を行うのに続き、2月15日にはドイツのショルツ首相とも会談を行う予定だということです。



大統領府によりますと、プーチン大統領はロシアが抱く安全保障上の懸念などを両首脳に対して伝えるとしています。



ドイツのショルツ首相は天然ガスの調達先としてロシアとの経済的な関係を重視しているほか、フランスのマクロン大統領は4月の大統領選挙を前に対外的な指導力をアピールしたいものとみられます。



プーチン大統領としては、こうした首脳らの抱える事情もにらみながらロシア主導で対話を進めたい考えとみられます。



ロシアは、アメリカとはNATO=北大西洋条約機構を拡大させないことをはじめとした安全保障の問題で、立場の隔たりが埋まっていません。



プーチン大統領としては、ヨーロッパの主要国の首脳と対話を進めることで欧米の結束の乱れも図り、アメリカとの交渉を有利に進めたい思惑もあるとみられます。