北京オリンピック2日目の5日、外交の分野などで対立が続くアメリカと中国がカーリングの混合ダブルスで対戦し、試合後に両国の選手たちが健闘をたたえ合い、交流する一幕がありました。

試合はアメリカが7-5で勝利

カーリングの混合ダブルスは開会式の前の今月2日から予選リーグが始まっていて、5日はここまでともに2勝2敗の開催国、中国とアメリカが対戦しました。



試合は同点の第5エンドにアメリカが3点を奪って主導権を握り、7対5とリードして迎えた最終の第8エンドもアメリカが優勢に進める中、中国が1投を残してギブアップしました。

試合後、敗れた中国の范蘇圓選手がアメリカのペアに「次の試合でも幸運を祈っています。いい試合だったし、とてもいいパフォーマンスでした」と声をかけ、チームメートの凌智選手とともにケースに入ったピンバッジセットのような贈り物を手渡しました。

思いがけない贈り物を受け取ったアメリカのクリストファー・プライズ選手とビッキー・パーシンガー選手は「とてもすてきです。ありがとう」と感謝の気持ちを口にし、4人はそろって笑顔で記念写真を撮りました。



アメリカと中国は安全保障や経済などさまざまな分野で対立し、今大会をめぐってもアメリカが中国における人権問題を理由に政府関係者を派遣しない「外交的ボイコット」を表明していますが、氷上の真剣勝負を通じて両国の選手たちの距離は縮まったようでした。