日本相撲協会の去年、令和3年の決算は新型コロナウイルスの影響で、過去最大の赤字を計上したおととしよりは減ったものの、依然として入場料収入が落ち込み、2年連続の赤字となりました。

日本相撲協会は28日、都内で評議員会を開き、去年12月までの1年間の決算を承認しました。

相撲協会によりますと、去年の経常収益はおよそ76億円で、新型コロナウイルスの影響で夏場所が中止となるなど、入場料収入が大きく落ち込んだおととしに比べておよそ16億円増えました。

一方、経常費用はおよそ2億円少ない108億円でした。

この結果、去年の収支はおよそ32億円の赤字で、過去最大の赤字を計上したおととしより18億円減ったものの、2年連続の赤字となりました。

相撲協会では、赤字が続いている要因として新型コロナの影響で入場料収入が引き続き落ち込んでいることをあげています。

このため、相撲協会では収益構造の改革に取り組み、新たに広告や協賛企業の募集に力を入れているほか、物販でも利益を伸ばしているということです。

日本相撲協会は、「新型コロナの影響で、ことしまで3年連続の赤字を見込んでいるが、その後は黒字を見通している。集客を回復させるとともに、課題として明らかになった入場料収入に頼らない新たな仕組み作りにも取り組んでいきたい」としています。