大相撲春場所で初めての優勝を果たした関脇 若隆景が千秋楽から一夜明けて記者会見に臨み、「少しずつ実感がわいてきた。自分の相撲を取りきることができた」と心境を語りました。

若隆景は27日まで行われた春場所で12勝3敗で並んだ平幕の高安との優勝決定戦に勝ち、初めての優勝を果たしました。

新関脇の優勝は昭和11年の双葉山以来、86年ぶりです。

千秋楽から一夜明けた28日、若隆景はオンラインで記者会見に臨み、「少しずつ実感がわいてきた。優勝は自分でもびっくりだが、下から前に出る自分の相撲を取りきることができたことがよかった」と心境を語りました。

春場所については、13日目の大関 御嶽海に敗れた相撲と翌14日目に大関 貴景勝に勝った一番が大きかったとして、「13日目は優勝を少し意識してかたくなった。そこで負けて気持ちが楽になって、逆に思い切って自分の相撲を取ろうと切り替えた」と振り返りました。

また、東日本大震災から11年となった地元・福島への思いについて、「自分ができることは土俵で活躍する姿を見せること。15日間精いっぱい力を出し切ろうと思っていた」と話しました。

そして、「大関は番付上、1つ上なので目標だ」と述べたうえで、今後に向けて、「来場所からが大事になる。しっかり稽古して、また自分の相撲を取れるようにしたい」と抱負を話していました。