北京オリンピック、フィギュアスケートの男子シングルは前半のショートプログラムが行われ、鍵山優真選手や宇野昌磨選手ら上位3選手が演技のあと記者会見に出席しました。

鍵山「最初から最後まで楽しめた」

日本勢トップの2位につけた鍵山優真選手は「今回は初めてのオリンピックで緊張するかと思ったが、きょうは最初から最後まで楽しめた」と演技を振り返りました。



そして、世界最高得点を更新してトップに立ったアメリカのネイサン・チェン選手について「憧れと同時に一緒に戦うときは同じ選手として同じ立場で戦いたいと思っている。今の自分の実力ではまだまだ足りないところがたくさんあるので、もっともっと練習して今より自信がつくジャンプや演技をして頑張りたい」と話しました。



また、チェン選手に勝てるかどうか聞かれると、「ぼくの目標は誰かに勝つことよりも、自分自身を超えることがいちばんだ。ベストな演技を尽くせばそれなりの点数と順位はついてくると思う。今は1位になりたいとか、誰かに勝ちたいとかは思っていない。自分自身に勝つことがいちばんだと考えている」と落ち着いた様子で話していました。

宇野「成長できている実感がある」

自己ベストを更新して3位につけた宇野昌磨選手は「団体戦でできなかったものをしっかり修正できた。ジャンプで1つ失敗が出てしまったが、団体戦よりも点数が出たのは、成功したジャンプの出来栄え点が高かったからかなと思う」と演技を振り返りました。



そして「ことしは特に成長できている実感がある。もっと成長したいと思えたのは、ネイサン・チェン選手という存在がいたからこそで、僕もいつか同じ立場で戦える存在になりたい。そして、このままでは鍵山選手に置いていかれてしまうという焦りもあったので、今、僕がここに立てているのはこの2人の存在が大きいと思う」と話していました。

チェン「今回はベストを尽くすことができた」

世界最高得点を更新してトップに立ったアメリカのネイサン・チェン選手は「ものすごく満足しているし、オリンピックに戻ってくることができてとてもうれしい。前回大会はショートプログラムがうまくいかなかったが、今回はベストを尽くすことができた」と喜びを話しました。



そして、ショートプログラムで8位だった羽生結弦選手について「オリンピックの会場だと、必ずしもが計画どおりにはいかない。ただ、彼は2度のオリンピックチャンピオンで、真のフィギュアスケートの象徴であり、これまでで最高の選手の1人だ。彼の立場を奪うことはできない。彼と一緒の時間に生き、氷の上に立つことができてうれしい」とたたえていました。



また、10日のフリーに向けて「未来のことばかり考えず、今に集中する。きょう一日、しっかり休むことが大事だ。とにかく今できることを楽しんでやって、フレッシュな気持ちでベストを尽くしたい」と意気込みを話していました。