韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領とムン・ジェイン(文在寅)大統領が、選挙後 初めて会談しました。
ユン氏側は、対立していた大統領府の執務室の移転をめぐり、ムン大統領が協力する考えを示したとしていて、円滑な政権移行を進める姿勢を強調しています。

ことし5月に就任するユン・ソギョル次期大統領は、ムン・ジェイン大統領と会談するため、28日午後、ソウルの大統領府を訪れました。

3月9日の大統領選挙後、2人が顔を合わせたのはこれが初めてで、夕食をともにしながら非公開で2時間半、会談したということです。

ユン氏側の発表によりますと政権移行に向けてユン氏が協力を呼びかけると、ムン大統領は「私の経験をいかし力を貸したい」と応えたということです。

また、会談に先立ってユン氏が発表した大統領府の執務室の移転をめぐっては、難色を示したムン政権との対立が表面化していましたが、この日の会談でムン大統領は「予算を綿密に調べて協力する」と述べたということです。

韓国メディアによりますと次期大統領と現職の大統領が選挙後に行った会談としては1987年の民主化以降で最も遅いということですが、ユン氏側は会談を通じ、円滑な政権移行を進める姿勢を強調しています。