国連のグテーレス事務総長は、ことしの世界にとっての5つの緊急課題として、新型コロナウイルスや気候変動への対策、それに平和の構築などをあげ、「われわれの対応が今後の人類と地球の行方を左右する」と述べて、すべての加盟国に一致して取り組むよう訴えました。

国連のグテーレス事務総長は21日、国連総会でのことし初めての演説を行い、この1年、国際社会が優先的に取り組むべき緊急課題として、「新型コロナウイルス対策」、「国際金融システムの改革」、「気候変動対策」、「デジタル技術の活用と適切な管理」、それに「平和の構築」の5つをあげました。



このうち、「新型コロナウイルス対策」については、新たな変異ウイルスに備えるためにも、先進国と途上国の間のワクチン格差を是正しなければならないと呼びかけました。



また、「平和の構築」については「われわれは1945年以来、最も多くの暴力的な紛争に直面している」と述べ、暴力によって人権や法の支配が脅かされていると危機感を示しました。



そのうえでグテーレス事務総長は「これら5つの課題へのわれわれの対応が、今後数十年の人類と地球の行方を左右することになる」と述べ、すべての加盟国に一致して取り組むよう訴えました。