ミャンマーでクーデターに対する抗議デモが続く中、軍は、デモ隊19人が軍の関係者を殺害したとして、軍事法廷で死刑判決を言い渡し、デモ隊への圧力を強めています。

ミャンマーでは、軍に抗議するデモが全国各地で続いているのに対し、軍が激しい弾圧を加えていて、現地の人権団体は、2月1日のクーデター以降、9日までに、市民の犠牲者は618人に上ったとしています。

こうした中、国営テレビは9日夜、デモ隊が軍の関係者を殺害したとして、戒厳令の下で設置された軍事法廷で市民19人に死刑の判決が言い渡されたと伝えました。

それによりますと、19人は、軍の重要な式典が行われた先月27日、最大都市ヤンゴンで軍の関係者2人が乗ったバイクを襲撃して、銃を奪ったうえ殴る蹴るなどの暴行を加え、このうち1人を死亡させたとしています。

19人のうち17人は不在のまま判決が言い渡され、軍が行方を捜しているということです。

先月27日は軍が威信を懸けて準備した式典の日で、クーデターに抗議する市民たちが全土で一斉に街頭に出て抗議のデモを行い、これに対して、軍が発砲などで激しい弾圧を加え、100人を超える犠牲者が出た日でした。