アメリカ・ニューヨーク州で新型コロナウイルス対策を指揮してきたクオモ知事をめぐり、地元のメディアは元側近の女性たちが相次いでセクハラ被害を訴えたと伝えています。ことし1月には、新型コロナウイルスの死者数を少なく公表していたとして批判を受けていて、辞任を求める声も出始めています。

ニューヨーク州のクオモ知事をめぐっては、アメリカの主要なメディアが先月、州政府で公衆衛生の補佐官を務めた20代の女性と、都市建設を担当していた30代の女性が、クオモ知事から性的な話題を持ちかけられたなどとしてセクハラ被害を訴えていると報じました。

クオモ知事はいずれも否定しましたが、28日、ニューヨーク市のデブラシオ市長が「完全に独立した立場の者が調査を主導するべきだ」とする声明を発表するなど、真相究明を求める声が高まりました。

こうしたことを受けてクオモ知事は、第三者による調査を行うと表明しました。

クオモ知事は、新型コロナウイルスの感染拡大を強い指導力で抑え込んだという評価がある一方で、ことし1月、高齢者施設での新型コロナウイルスによる死者数を実際より少なく公表していたことが明らかになり批判を受けていて、最近では市民や同じ民主党の州議会議員からも辞任を求める声が出始めています。