茨城県常陸太田市の酒蔵では日本酒の仕込みが最盛期を迎えています。

常陸太田市の酒蔵では毎年寒さが厳しくなるこの時期に新酒の仕込みが行われていて、このうち、明治8年から150年近く続く酒造会社でも作業が最盛期となっていて、県内産の酒米およそ420キロを蒸し上げ、こうじ作りや櫂入れと呼ばれる作業が行われました。



こうじ作りでは、蒸した酒米を5人がかりで平らにして冷ましたあと、室温を35度に保った室に入れ、こうじ菌をまいていきました。



また、櫂入れの作業では、冷ました酒米を水とこうじ、それに酵母が入ったタンクの中に加え、長さ2メートルほどの棒を使って温度が均一になるようにかき混ぜていました。



新酒の仕込みはことし4月まで続き、県内や首都圏のほか海外に向けても出荷されます。



酒造会社によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でこの時期の注文は例年よりも2割ほど減っているものの、海外向けの出荷は年々増えているということです。



酒造会社の6代目、岡部彰博さんは「ことしも皆さんに楽しんでもらえる新酒を作ることができています。おいしいお酒を飲んで楽しい気持ちになってもらえたら」と話していました。