東京都は、4日、都内で新たに1万9798人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1週間前の金曜日の1.1倍で、2000人あまり増えました。金曜日としては最も多くなっています。一方、都の基準で集計した4日時点の重症の患者は3日より3人増えて41人となり、増加傾向が続いています。

「陽性率」が上昇 過去最高の37%に(2日時点)

東京都内では、新型コロナウイルスの検査を受けた人のうち感染が判明した人の割合を示す「陽性率」が上昇していて、2日時点で過去最高の37%に達しました。


専門家は「無症状や軽症で検査をしていない感染者が多数、潜在していて、そうした人たちから感染が広がっている可能性もある」と指摘しています。



▽都内感染拡大、続く


都内では、感染確認の7日間平均が、3日、初めて1万7000人を超えました。


前の週と比べた増加の割合は下がっていますが3日時点では1.45倍で、感染拡大が続いています。



▽「無症状」増加


感染が確認された時点で「無症状」だった人も増えています。


都によりますと、先月31日までの1週間に感染が確認された人のうち、無症状の人は全体の8.4%にあたる8694人でした。


前の週の1.6倍で、増加が続いています。



▽「陽性率」は連日最高


また、検査を受けた人のうち感染が判明した人の割合を示す「陽性率」は、第6波に入って上昇を続けています。


連日、過去最高となっていて2日時点で37.5%になりました。


第5波のピークを13ポイント余り上回っています。



▽無症状などから拡大か


専門家は「無症状や軽症で検査をしていない感染者が多数、潜在していて、そうした人たちから感染が広がっている可能性もある」と、指摘しています。


そのうえで、「家庭や日常生活において、だれもが感染者や濃厚接触者になる可能性があることを意識して、みずから身を守る行動を徹底してほしい」として、感染防止対策の徹底を強く呼びかけています。

死亡発表の半数以上 施設や病院で感染の高齢者や基礎疾患ある人

東京都内で感染が確認され、ことしに入って3日までに死亡が発表されたのは41人で、9割余りの38人が60代以上でした。


70代以上だと8割近くの32人にのぼり、多くが高齢者でした。


また、41人のうち少なくとも30人は、糖尿病や高血圧、がんなどの基礎疾患があったということです。



経路別では、特別養護老人ホームなどの「高齢者施設」と「病院内」で感染した人が合わせて24人でした。


亡くなった41人の半数以上に当たり、都は施設内での対策の徹底を呼びかけています。