ゴム製品の中に隠して密輸した覚醒剤を国内で受け取ろうとしたなどとして、暴力団幹部ら7人が逮捕されました。成田空港などで押収された覚醒剤は合わせておよそ170キロ、末端の密売価格で100億円相当に上るということで、警視庁などは暴力団のほか、メキシコの麻薬カルテルが関わった疑いがあるとみて調べています。

逮捕されたのは、指定暴力団・稲川会系の暴力団幹部、田邊高士容疑者(53)と住吉会系の暴力団幹部、高上雅之容疑者(69)ら合わせて7人です。



警視庁は24日、関係先として東京 港区にある稲川会の本部事務所を捜索しました。



警視庁によりますと、去年、ゴム製品の中に隠して密輸した覚醒剤を千葉県内で受け取ろうとしたなどとして、覚醒剤取締法違反などの疑いが持たれています。



成田空港や東京港ではおととしから去年にかけて、ゴム製品や鉄の塊などの中に隠して覚醒剤が密輸されるケースが相次いで発覚し、警視庁などはこれまでに4人を検挙して捜査を進めていました。



その結果、田邊容疑者らが一連の事件の指示役や受け取り役などを担っていた疑いがあることが分かったということです。



押収された覚醒剤は合わせておよそ170キロ、末端の密売価格で100億円相当に上るということで、警視庁などは暴力団のほか、密輸の手口からメキシコの麻薬カルテルが関わった疑いがあるとみて入手ルートなどを詳しく調べています。



7人は調べに対し、「関係ない」などといずれも容疑を否認しているということです。