旧暦で3月3日の14日、鹿児島県の奄美大島の海岸では一足早い海開きと、この1年間に生まれた女の子の健やかな成長を願う伝統行事が行われました。

旧暦で3月3日の14日は、奄美大島では「サンガツサンチ」と言われ、奄美市笠利町の用安海岸では、毎年この日に海開きが行われています。

14日は地元の観光業者など、およそ20人が集まり神事を行ったあと、地元の唄者が「ヨイスラ節」という島唄を海に向かって歌って、これから始まるシーズンの安全を祈りました。

そして、海開きが宣言されると、訪れた島民や地元の観光業者が早速、海に入って、マリンレジャーを楽しんでいました。

また、奄美大島では、この1年間に生まれた女の子を、この日に海水につける伝統行事があり、島内各地から訪れた親子が抱きかかえた赤ちゃんの足を水温21度の海水に入れ、健やかな成長を願っていました。

生後1か月半の女の子を連れた母親は「水が冷たくて気持ちよかったです。泣くかと心配したのですが、水が好きな奄美らしい子でした。これからも元気にすくすくと育ってほしいです」と話していました。

海岸に隣接するホテルの奥圭太代表は「天気がよく気温も穏やかで、ことしも奄美の夏が始まるのだと感じました。コロナが広がるなかですが、一人一人が対策をして、また奄美の海を心おきなく楽しめるようになってほしい」と話していました。