先月自殺した人は全国で合わせて1925人で、去年の同じ時期に比べて167人増えました。特に、女性の自殺が30%近く増加し、10か月連続で前の年を上回っています。

警察庁によりますと、先月、自殺した人は速報値で全国で1925人で、去年の同じ時期に比べて167人、率にして9.5%増えました。

男女別では、男性が1270人と1.6%の増加、女性が655人と28.9%の増加となっていて、女性の自殺は去年6月から10か月連続で前の年を上回っています。

また、都道府県別では、東京が185人と最も多く、次いで愛知が120人、神奈川が117人、千葉が104人などとなっています。

国は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などについて分析するとともに、民間の機関と連携しさまざまな対策を強化しています。

厚生労働省 “支援機関や自治体などに相談を”

厚生労働省は「特に女性は、コロナ禍で仕事や家庭、子育てなどさまざまな場面で悩みを抱えやすくなっている可能性がある。1人で悩みを抱え込まず、『こんなことを相談していいのか』と迷うようなことでも遠慮せずに支援機関や自治体などに相談してほしい」と呼びかけています。

厚生労働省は、電話やメール、SNSなどで相談できる各地の相談窓口を、インターネットで紹介しています。

URLは「http://shienjoho.go.jp/」で、「厚生労働省 支援情報」でも検索できます。

また、自殺防止に取り組む全国の支援団体も連携して相談窓口を設けています。

電話番号は「0120(061)338」で、当面は休日も含めた正午から午後10時まで相談を受け付けているということです。

ホームページのURLは「https://www.lifelink.or.jp/inochisos/」で、「『お金も仕事も失った』『どこに相談すればいいか分からない』『何に悩んでいるのかも分からない』。それでも構いません。専門の相談員が、必要な支援策などについて一緒に考えます」と呼びかけています。

一方で、相談が急増しているため、相談員がすぐに対応できないケースも出ています。

厚生労働省は「よく知られている支援団体のほかにも、地域の自治体などさまざまな相談窓口がある。何度か連絡してつながらない場合もどうか諦めず、時間帯を変えたりして何とか相談先を見つけてほしい」としています。