北京オリンピック開幕まで1週間を切る中、29日、大会の感染症対策の専門家が会見を開き、大会関係者と外部の接触を避ける「バブル」内での対策は十分に機能しているとしたうえで、PCR検査を徹底して行い、「ゼロコロナを求めるのではなく感染ルートを絶つことを目指す」と強調しました。

来月4日の北京オリンピック開幕まで1週間を切る中、大会に参加する選手団や関係者の現地入りはピークを迎えています。



こうした中、29日、大会組織委員会は北京市内のメインメディアセンターで会見を開き、新型コロナの感染対策などについて説明しました。



組織委員会では入国する人が増えることで空港や「バブル」内のPCR検査で陽性反応を示す人数が多くなることは想定内だとして、感染した人の隔離などの対策は機能しているとしています。



会見に同席した大会の医療専門家会議で座長を務めるマクロスキー博士は、ここまでの状況を踏まえて「陽性者が出るのはしかたない」としたうえで、「ゼロコロナを求めるのではなく感染ルートを絶つことを目指す」と強調しました。



会見では、報道陣から徹底して感染を抑え込むため中国が行っている「ゼロコロナ」政策とは差があるとして、政府と専門家の間で調整は行われたのかという質問が出されましたが、組織委員会の担当者は「バブル内でクラスターは発生していない。全員がプレーブックを守れば安全安心な大会が実施できると信じている」と述べるにとどまりました。