東芝は、石川県にある半導体の工場に新たな製造棟を建設し、生産能力を2.5倍に増強すると発表しました。


世界的な半導体不足で自動車やデジタル機器の生産に影響が広がる中、メーカーの間で投資が活発になっています。

東芝は、石川県能美市にある子会社「加賀東芝エレクトロニクス」の工場で、自動車や産業用機器などに使われ、電力を効率よく動力に変換する「パワー半導体」を生産しています。



会社は4日、この工場の敷地内におよそ1000億円をかけて新たな製造棟を建設すると発表しました。


新たな投資によって、この工場のパワー半導体の生産能力は現在の2.5倍に拡大する見込みで、来年春に着工し2024年度中の稼働を目指しています。


地元を中心に300人ほどを新たに雇用するほか、工場の建物に免震構造を採用するなど、災害時でも操業を続けられる設計にするとしています。



パワー半導体をめぐっては、大手メーカーの富士電機も青森県の工場に新たに設備を導入し、2024年度までに生産を強化すると発表しています。


パワー半導体は、世界の中で日本メーカーのシェアが比較的高い分野で、半導体不足を背景にメーカーによる増産に向けた投資が活発になっています。