いすゞ自動車は、製造した大型と中型のトラックとバスで、清掃などの際に使う天井付近の手すりが、経年劣化で破損して転落につながるおそれがあるとして、38万台余りを対象にリコールに準じた「改善対策」を国に届け出ました。

「改善対策」の対象となるのはいすゞ自動車の「ギガ」や「フォワード」など、大型と中型のトラックとバス、11車種のおよそ38万3000台です。


製造期間は車種によって異なりますが、昭和58年6月から平成21年10月までです。

国土交通省によりますと、対象の車の天井付近には、清掃などの際に体を支えるために使う「アシストグリップ」と呼ばれる樹脂製の手すりがありますが、日光が当たることなどによって経年劣化が生じ、破損して転落につながるおそれがあるということです。



最近製造されているトラックやバスには、手すりは設置されていませんが、実際に手すりが破損し、転落したケースなどが26件報告されていて、このうち7件では、手足や腰の骨を折る大けがを負ったということです。



「改善対策」は、国の安全基準は満たしているものの、安全性に問題がある場合、国に届け出るリコールに準じた制度で、いすゞ自動車は、全国の販売店で手すりを取り外す対策を取ることにしています。