27日のニューヨーク原油市場で、国際的な原油の先物価格が一時、およそ7年3か月ぶりに1バレル=88ドル台まで上昇しました。


軍事的な緊張が続くウクライナ情勢への懸念などが背景にあり、高騰が続けば、日本国内のガソリン価格などの一段の値上がりにつながることになります。

ニューヨーク原油市場では27日、原油価格の国際的な指標となるWTIの先物価格が、一時、およそ7年3か月ぶりに1バレル=88ドル台まで上昇しました。



背景には、変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大の影響による原油需要の落ち込みは限定的になるのではないかという見方が広がっていることに加えて、産油国であるロシアがウクライナの侵攻に踏み切れば、原油の供給にも影響が及ぶという懸念が出ていることがあります。



WTIの先物価格は去年10月に1バレル=85ドル台前半まで上昇したあと、オミクロン株の感染拡大への懸念などから一時、62ドル台まで下落していました。


しかし、このところ、再び価格が上昇していて、高騰が続けば、日本国内のガソリン価格などの一段の値上がりにつながることになります。



市場関係者は「上昇傾向は当面、続くという見方も多く、ウクライナ情勢や産油国の対応が焦点となっている」と話しています。