電子部品大手の日本電産の先月までの9か月間の決算は、世界的な脱炭素の流れを背景にEV=電気自動車向けの製品の受注が好調だったことなどから、売り上げ、営業利益ともにこの時期として過去最高となりました。

日本電産が発表した去年4月から先月までの9か月間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは前の年の同じ時期より18.8%増えて1兆4072億円、営業利益は16.6%増えて1346億円で、いずれもこの時期としては過去最高となりました。



これは、新型コロナの影響による「巣ごもり需要」で、家電や空調機器向けの部品の販売が好調だったことや、世界的な脱炭素の流れを背景にEV=電気自動車向けの製品の受注が増えたことが主な要因です。



一方、今年度の業績予想は、半導体不足や原材料価格の高騰の影響を踏まえて据え置きました。



永守重信会長は26日のオンライン会見で「急激に材料が上がって予想が外れた部分もあり、業績には満足していない。外部に頼っていると今回のようなことになるので、半導体をはじめ重要な部品は自分たちで作れるよう、戦略をきちんと作っていくことが世界一になる条件だと考えている」と述べました。